学生を、伊勢の文化の「担い手」として応援します|ニュース|常磐会(ときわかい)
学生を、伊勢の文化の「担い手」として応援します
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学生を、伊勢の文化の「担い手」として応援します

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2026年6月18日

常磐会は、伊勢を拠点に、日本の伝統文化の継承と若い世代の育成を目指して活動してまいりました。その「若い世代の育成」という言葉に、私たちが込めている想いを、あらためてお伝えしたいと思います。

私たちが大切にしているのは、学生を「外から見学に来るお客さん」としてではなく、伊勢の文化を一緒に背負う「担い手の一人」として迎えることです。観光として眺めるのではなく、現場に身を置き、地域の方々とともに汗を流す。その体験こそが、教室や書物では得られない学びになると信じています。

なぜ「応援」ではなく「担い手」なのか

「若い人を応援したい」という気持ちは、きっと多くの方が持っているものだと思います。ただ、機会を用意して後ろから見守るだけでは、文化はなかなか自分のものになりません。学生が祭りや地域に当事者として加わり、汗をかき、人と知り合う。そうやって「この伝統を、次は自分が手渡すのだ」と思えるようになる。私たちが用意したいのは、そういう場です。

常磐会は、毎月続けてきた朔日詣り・朔日会のリズムのなかに学生を迎え、伊勢の祭事の現場へ一緒に足を運んできました。多世代が垣根なく集う会です。人生の先輩から若い世代へ、知恵と経験を直接手渡すことができます。

式年遷宮に向けた川曳へ、学生とともに

いま私たちが力を注いでいるのが、第63回神宮式年遷宮(2033年予定)に向けたお木曳行事です。御用材を運ぶこの行事は2026年に始まり、五十鈴川の流れの中を御用材を曳いて内宮へ運ぶ「川曳」は、伊勢ならではの勇壮な祭りです。

川曳は、もともと神領民――旧神領にあたる地域の方々――が中核となって担ってきた行事です。常磐会が地域に根ざした活動を重ねるなかで築いたご縁により、地元の奉曳団からご厚意で参加の機会を分けていただける運びとなりました。次に同じ行事が巡ってくるのは、およそ20年後です。

このきわめて貴重な機会に、私たちは学生とともに加わります。地域の皆さまのご厚意に支えられて祭りの「担い手」になる経験は、若い世代にとって、何ものにも代えがたい原体験になるはずです。意味を知って曳けるよう、歴史を学ぶ事前の学習会も大切にしてまいります。

参宮街道のまち・古市を、学生とともに

学生とともに歩もうとしている場所が、もうひとつあります。参宮街道沿いのまち・古市です。古市は、外宮と内宮を結ぶ丘の上に位置し、かつてお伊勢参りの精進落としの地として大いに栄えました。「伊勢音頭」が盛んに歌い踊られ、参宮客の手で全国へと広まっていった、伊勢の芸能・もてなし文化を物語る土地でもあります。

一方でいまの古市は、古くから市街地が形づくられた中心部の一角として、人口減少と高齢化が進む地域となっています。賑わいの記憶を持つまちが、いま静かになっている――そのギャップを、私たちは学生とともに見つめたいと考えています。学生が一時的に騒いで終わるのではなく、まず住民の皆さまのお話を聞き、顔の見える関係を育てながら、まちの物語を次の世代の手で発信していく。そんな腰を据えた関わりを目指しています。

川曳で「伊勢の祭りの当事者」になった学生たちが、そのまま古市のまちづくりへと関わっていく。点で終わるイベントを、線の関わりへとつなげていくことが、私たちの願いです。

もちろん、まちの再生は私たちだけでできることではありませんし、主役はあくまで古市に暮らし、このまちを守ってこられた方々です。それでも常磐会は、若い世代の力をお借りしながら、この古市の活気が少しでも取り戻されるよう、何かの形で寄与したいと願っています。まずは住民の皆さまのお話を伺うところから、その第一歩を踏み出してまいります。

次の20年へ、種をまく

「常磐(ときわ)」とは、永遠に変わらず栄え続けることを意味します。1300年ものあいだ途切れることなく受け継がれてきた伊勢の祈りと祭りも、結局は、それを担う一人ひとりの存在によって支えられてきました。

今日、学生が祭りの現場に立ち、まちの人々と言葉を交わすこと。その一つひとつが、2033年の遷宮、さらにその先の伊勢を支える「種まき」になると、私たちは信じています。常磐会は、若い世代を伊勢の文化の担い手として、これからも本気で応援してまいります。学びと体験の場に、ぜひ皆さまもご一緒ください。